「冷えますね」
けさご近所さんと交わしたあいさつがわりの言葉です。
やっと5℃だった今朝が、うそのように、でも気温は20℃に届くかどうか。
でもまた、本当にすばらしい青空が広がっています。
この週末、さまざまな軽井沢ステイをされているどんな方もきっと、すばらしく気持ちのよい思い出を作られるにちがいありません。
またもちろん、軽井沢にお住まいの方も、ああ軽井沢にいてよかったと、誇れるような、そんな週末になりました。
できますかというお問い合わせのメールをくださったお客さまが、週末をすごされる軽井沢で、コルリスイーツをお供くださいました。アブノーマルな、お誕生日スイーツを、はりきらせていただいたことに、まずお礼を申し上げます。
61歳のお誕生日を迎えられる主役さまは、ケーキがきらい。でもシュークリームなら、それも、カスタードではなくて、ただ生クリームだけが入ったシュークリームなら召し上がれるというメンズです。ただ、主役さまを囲まれるみなさまは、やはりせっかくであれば、ケーキを召し上がりたい。そういうスイーツをリクエストされました。
「土台部分のケーキはどういたしましょうか」
メールのあとは、お電話でご相談になりました。主役さまにはシュークリームを召し上がっていただいて、みなさまは。それならばと選ばれた土台はチーズケーキでした。
あとは、できればフルーツも。
6月の軽井沢のイメージを、使うフルーツと、全体の雰囲気で表したくなりました。おとりよせではなく、生のケーキをそのままお使いいただける機会ですので、土台のチーズケーキは、ベイクドと、生の2種類のチーズケーキをお楽しみいただけるようになっています。土台はグリーン。ほんのりと抹茶の香るふわっとしたビスキュイです。ベイクドのチーズは、食べ応えのあるがっしりNYを、でも重くない自家製リコッタで焼きました。まわりを、レアチーズのクリームで被って、2種類のチーズケーキになっています。
あとは、主役のシューです。
「61個のシューって、多すぎますよね」
今回のスイーツをなにかで、61を表すことはできないかという、お客さまのテーマがありました。いろいろとご提案をしてみたなかで、「では!」とおっしゃっていただいたのが、シューを「6」と「1」の形で焼いて、あしらうアイデアでした。
シュー生地は試作段階で、ココアと抹茶の2種類を作ってみました。ココアの生地を選んで、あとはグリーンなリーフをサブレで焼いてメッセージを描いて、季節のイメージをかたちにすることに、決めました。
シューは最低量の仕込みでも、結構、できます。6と1でも焼いてみましたが、小さなプロフィットロール、そしてさらに、ご希望のメッセージそのものも、描いて焼いてみました。
メッセージ「happy birthday」と、お名前のパーツを絞り出していたら、ドットやひらがなのつくりをバラバラにして数えると、30ピースになりました。これを、抹茶、ココアの2色でそれぞれ作れば60ピース。そしてさらに、スペアのサブレを加えれば・・・
小さなシューとサブレをあわせて、62ピースあることになります。
小さなロゴシューたちを、30ずつ入れて、サブレを加えてパッケージしました。
シューもサブレも、そのままでしたらお日持ちするお焼き菓子です。これは、主役さまの、思い出おやつ。パズルのように、遊んでいただけるギフトにしました。
お祝いスイーツは、ダブルチーズケーキの土台に、ミニシューを置いて、フルーツを置いて、メーンの61シューをのせました。こうすれば、主役さまが召し上がるシューは、きらいなケーキにふれることなく、おとりいただくことができます。また、主役さまが召し上がるシューを、ケーキを召し上がるみなさまも、お楽しみいただけるようになっています。
61のシューは、スペアもスペアもそのスペアもできたので、てんこもりに、飾りました。
これだけあれば、主役さまも、お気持ちもおなかも、満足されると、思います。
メッセージを描いたサブレは、別添えにしました。サブレはやはり、カリッと一番いい状態で召し上がっていただきたいですし、まずそれよりも、移動中に落ちてしまったり、落ちてそれがこわれてしまったりしては、残念だからです。
まとわせたブルーのリボンも、実は垂直に飾っている数字のシューたちがはずれたりたおれたりしないようなガードとしての役目を担っています。
ピックアップのお客さま。ケーキをご覧になってしばし、言葉を失われていました。たぶん、いえ、まちがいなく、イメージと違うものができていたようですが、次の瞬間にはスマイルをみせてくださいました。
つけそえのサブレを、お楽しみになる際にあしらってくださるお願いもご快諾。おやつのプレゼントのアイデアも、お受けくださいました。
「いろいろ考えてくださって、ありがとう」
コルリの実なる変わらぬ裏コンセプトは、あらゆるところでTOO MUCHです。オーダーをいただいて張り切ってお作りするコルリスイーツを、笑顔で受け止めてくださるお客さまがおられることに、感謝申し上げます。
今回はじめて出会わせていただいたお客さまに、もう一度、そしてまた、お目にかかる機会があればと願っています。