暦の穀雨のきょうの空に、百穀を潤すという春雨はありません。
でもなんとなく、その日らしさのあるような、きょうです。
カレンダーに節気、暦をみると、なにか沿いたくなる気持ちがわくのは、なぜでしょう。
店休日をいただいていて、すること考えることがあっても、なにかつくることを優先してしまうのは、なぜでしょう。
桜の散った東京のわが家で待っていたかんきつたちを、マルメラータにしました。
はっさく、夏みかん、甘夏。
全部で20ケほどの表皮をそいで、白い皮をはずして、ゆでこぼし。
そうしている間に、袋から果肉を出して種をのぞいて、果汁をしぼって。
マーマレードは、表皮がポイントです。そして、表皮がきれいです。
ここに、ゆるめにしぼって果汁がのこるさのうも加えて、せんい感と食感をプラスして、3種類のかんきつを楽しめるように、炊きました。
白い皮の部分も、一緒に炊いてしまおうかと思いましたが、これは、ピールに。
できたマーマレードは、350gくらい入るびんに、5つでした。
それぞれに、数時間かかるかんきつ仕事をしながら、考えたいことを整理しようと思っていたのですが、次に考えることは、びんにどんな帽子をかぶせようか、どういうふうに包装するか。
こんなクラフトも作ってみたりして、荷札ラベルを使おうと考えてみたりして
でも結局、コルリカラーの青と、店のシールをあわせると、混在してしまうクラフトは、お蔵入りになりました。
「ちょっとすっぱい?」
熱いとわからない仕上がりのチェック分を試食してくれたママン。
砂糖が少ないからかもしれません。
柿ピーを食べた直後というところも、あるかもしれません。
市販のマーマレードは、砂糖が多い仕上がりが多いもの。でもだからこそ、安定して保存性があります。甘さが半分くらいに感じられ、砂糖と同じはたらきのあるトレハのような人工甘味料を使うこともできるのですが、人口甘味料を使うと、純な砂糖のクリアな甘さとちがうものがあるように感じて、率先して使えずにいます。
季節をかたちにしたいときにできるスイーツ。
きょうのマルメラータは、さわやかです。