毎回、軽井沢にお出かけになる前にご連絡をくださり、ご滞在中にスイーツをオーダーしてくださるお客さまが、こんどねと、お話しになっておられた機会に、本当にまた、スイーツを作らせていただけることになりました。
それがきょう、3月23日です。
お嬢さまと3人ご家族で、ご結婚20周年を祝われるケーキと、「季節のトルテ」。どちらも、いちごでと、リクエストされました。
記念日のケーキは、パパの一番お好きだからと、いちごのショートケーキ。スポンジがご希望でした。
コルリスイーツをよくご存じのお客さまからのスポンジオーダーは、シフォンではなくて、という意味。粉入れをふたりで行うのがベストとされるジェノワーズは、通常作らいようにしているのですが、今回は避けず、でもクオリティを考えて、別だてのビスキュイを焼きました。
ねこはサブレで焼き、顔表情まで描いたのですが、裏返してショコラで被いました。
いつもわいわい盛りだくさんなので、少しノーブルな雰囲気が出せないか、メーン素材のいちごを際立たせるには・・・という結論が、ショコラの色でまとめるデザインでした。
お客さまからは、イメージされている画像が、メールに添付されていました。
丸いショートケーキに、ぽんぽんと、いちごとマカロンが数個ずつのっているものでした。「コルリ的にはもっとのせますが、これぐらいが適当ですか」とおたずねしたところ、盛りだくさんなコルリモードがよいと、お応えくださいました。
盛りだくさんに飾るケーキを思い浮かべた時に、もうひとつ表したいものが、出てきました。20年前に挙式された、軽井沢の石の教会です。すばらしい建築です。
この思い出の場所を、ケーキに表したくなりました。
石の教会のイメージは、ショコラパーツで仕上げるつもりでしたが、ふと、シガーの生地を思いつきました。シガーの生地は、名前をかえればラングドシャと同じ生地です。ラングドシャとは、フランス語でラング=舌、ド=の、シャ=chatねこ、ねこの舌という意味で、そう、ケーキのテーマでもあります! ご説明せねばわからないような話ですが、ラングドシャの生地で、教会の雰囲気を作ることにしました。
教会の中は、お客さまの大好きないちご、マカロンでいっぱいになっています。
石の教会の礎になっている石のタイルも、ショコラの生地で畳のようにあしらいました。
あとは、もうどこにものせられないので、ラングドシャの生地でメッセージを描いて焼いて、ショコラで線を加えて、側面に飾りました。
「Memorial 20th Anniversary 2017」です。
ねこの全身をケーキに飾るはずだったのですが、どこにものらなくなってしまったので、ねこは顔の部分をふたつ、フロントに飾りました。これはおふたり。お嬢さまをイメージした3匹めのねこは、側面にあります。
トルテは、ママとお嬢さまがどうしてもと、プラスオーダーくださったものです。
でもパパもいらっしゃるので3つ、というオーダー。
のせられなかったねこの全身サブレを、トルテのところに使って仕上げました。
サブレの上にのっているマカロンの上にのっている、ラングドシャプラスショコラの「M」ふたつは、ママとお嬢さまおふたりのお名前のイニシャルになっています。
「あっ『石の教会』!!」
ピックアップにいらしたお客さまが、ケーキをご覧になって、そう、気づいてくださいました。
「いまね、石の教会でロケーションフォトしてきたんですよ」
きのう22日がねこの日で、ショートケーキの日といわれていますが、コルリはきょうも、ねこの日で、ショートケーキな日になりました。
すばらしい機会にスイーツを作らせていただけた感激を、思い出にさせていただきます。
このたびは、おめでとうございます。
オーダーを、ありがとうございます。