店休日をいただいています。
記憶というものは、そのいくつかは、まるで動画のようによみがえるものなのですが、ほとんどが断片になっていて、それらはときどき、なにかのきっかけでフラッシュバックしたりします。
でも、味の記憶というものは、動画でも断片でもなく、五感の記憶という存在があるということに、不思議な価値観を感じます。
五感のなかでも、文章や画像では、表現しきれるものではないのですが、そのなんともいえない香りが、しています。
仕事納めはきのうが多かったとききます。巷にあわせて忘年会のようなこともしてみたいけれど、年を忘れるより、忘れえぬものがありました。
ママンが小屋裏から出してきたびんがありました。梅酒のびんでした。
18年とは、平成18年。
ことしは28年だから、10年以上たっていることになります。
これがあるのを知っていればよかったのですが。
「ママン・・・」
実が入ったままですが、大丈夫なのかしら。
すごい色。
「ヨーメーシュ、みたい・・・」
でも、魅力的です。
まずは、梅酒だけ、びんに移して、残った実をどうするか。
「ジャムにしてみる?」
ひとつかみ分だけ、煮てみることにしました。
きょうの記憶がまた新しい記憶になるかどうかはしれませんが、この香りはたぶん、忘れないでいられるように思います。
もう1日お休みをいただきます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。