コルリスイーツをお楽しみいただけるホテルの宿泊プランで、軽井沢おひとりさまステイをされたお客さまがおられました。
同じ日に、もうひとつの「おひとりさま軽井沢ステイ」がありました。
夜8時に近いころ、店を訪ねてくれた妹マミーナです。
移転再開後、初めての軽井沢です。
東京の行列になる限定スイーツをはい、はい、はい。
新幹線に乗る前におみやげを買ってくれたそうです。
「なくなってしまうわね」
焼き菓子を在庫がなくなるほど買い、キャリーケースに詰めています。
話もそこそこに、ご来客があったり、厨房は夕方以降、完全な仕込み態勢、動きがとれないかんじです。
「きょうは泊まるから、あしたでも」
そう声をかけて引き上げていった彼女とは、結局それっきりになってしまいました。
短い軽井沢のシーズン、子どもさんの夏休みのある8月、軽井沢の店は必死で営業しています。
あまりに突然だったことと、片づかない仕込みに、家族の訪問を全面で迎えることができませんでした。
きのうは、外出用事を告げながら待ちましたが、とうとう彼女は現れず。
以降、電話もメールも通じなくなりました。
大事なことはなにか。
いま、大事なことはなにか。すべきことは何なのか。
確かな、正しい答えはありません。
お客さまをおむかえしながらも、いま、店を放って、むかえきれなかった妹に、あやまりに帰らなければいけないと考える自分がいます。