「スイカなら」召し上がれるお客さまのためのデザート

 

「スイカでなにか、できませんか」

 


女子会プランでコルリのトルテをお使いくださっているホテルから電話がありました。
新婚でおみめになるお二人連れ。女性のお客さまが、おなかの赤ちゃんがおられるため、お食事がのどを通らないのだそう。
スイカなら、とおっしゃっているそうです。

 


ホテルでは、それではなにか、スイカのスイーツで喜んでいただければと考えたのですが、ホテル内ではご用意できるパティシエさんがおられないようです。


「タカハシさんができるなら、お客さまに連絡します」
「タカハシさんが無理なら、見合わせます」

 


予算はおふたり分で¥800。
このために、スイカを購入してお作りするとすると…

 


売り上げにならないので、お断りしようかと思ったのですが、お客さまのことを忘れることができません。
作らせていただくことにしました。

 


過去に、メロンやスイカで、いろいろなデザートを試行錯誤したことがあります。
そのときのレシピと記憶を、ほりこおしました。

 

ホテルのラウンジでお出しするスイーツ。
ひと味では飽きるし、お気に召さなければ残念です。
小さなグラスに、涼やかな4種類のスイカスイーツを作ることにしました。
ゼラチンと寒天で、色感が異なります。

 


すいかとワインのグラス
緑茶とミントのすいかよせ
すいかのジュレ
淡いすいかのパンナコッタ

 


4つの大きさの球に、フレッシュなすいかをくりぬいて、グラスにあしらい、4色のジュレと召し上がっていただきます。
パンナコッタに少量の乳製品が入っています。
これぐらいなら、大丈夫では。
もし、難しければ、ご主人が召し上がっていただいてください。


ホテルの厨房で仕事ができれば、ソルベやグラニテを追加したかったです。
ホテルまで運ぶという制約が、ありました。

 


長野では、波田町が全国屈指のスイカで有名です。
八百屋さんにありましたが、破格でした。

 


今回はこのスイカを買いました。
¥800でした。
原材料費で原価100パーセントを超えました。

 


コルリは、こんな店です。
こんな仕事をしています。


仕事をするたびに、破たんの日が1日近くなると感じます。
でも、それでもいいと思っています。


残ったスイカは、先日店に寄られて「暑い暑い」と話されていた近所のショコラティエさんに差し入れ。
サマーヴァレンタイン、ファイトです!!


 

 

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